自浄
マイクロプラスチックの問題が凄く気になってしまい、手始めに、ガラス製の食品保存容器を使うことにした。あと、空き瓶も食品保存に。ガラスの容器は、食卓での見た目が良いし、洗うときにはあっという間にきれいになる。
次に、食器洗いスポンジをとりあえずヘチマに。なかなか良い。見た目もかわいらしい。それから、ヘンプのガーゼがあったので、適当にカットして食器洗いに。こちらは細かいところに届くし、良い。すぐ乾くし。何より、自然のものは自浄作用がある。
これらを使っていて、ふと、ガラス、金属、焼き物つまりプラスチック以外は、洗剤がなくても水だけでツルツルになっているように感じた。漆器もしかり。洗剤なしなら、すすぎも早い。一体今までなんだったんだ?と思う。洗剤を洗い流すのにどれだけ時間と水を使っていたのか。洗剤を使わないと油が落ちないプラスチック製品に、苛立ちを感じるようになってきた。これまであんなに世話になった、と言うか、利用してきたのに、勝手なものだ、とも思うが、そのせいで海や地上がこんなことになってしまったのだから、恐ろしいことをしてしまった。後悔で途方に暮れそうになるが、泣いている場合ではない。
つぎに、歯磨きのチューブ(プラスチック製)が気になりだし、塩とハッカオイルとかで自作しようかとも思ったが、昔歯科医師に言われた「歯磨き粉は不要、唾液だけで十分」という言葉を思い出した。確かに、歯磨き剤を使わずに歯を磨いたときだけ、スッキリしている印象がある。それで、しばらく家では歯磨き剤を使わずにいたが、不便はなく、むしろ泡などがノドにまわってウエッとなることがなくなり、すすぎもすぐに終わるのでかなり快適。月一のメンテで歯科に行ったときに、この一ヶ月歯磨き剤を使っていないので様子を見てくださいというと、特に変わりはないというので、もうそれで行こうと思った。歯磨き剤は、異物だった。(職場でのランチ後には使ってます)
キッチンで愛用していたマイクロファイバー(化学繊維)の布巾は引退していただき、セルロースのクロスに。適当にカットできるし、具合も良い。
お風呂の掃除も、柄のついた豚毛の木製バスブラシを見つけた。ドイツの実直な製品。日本製が良かったけど見つけられなかった。でもとても具合が良い。見た目もおしゃれになって少し照れくさいくらい。干しておくからさっぱりしてきれい。木の自浄作用。プラスチックブラシの生活感、なんだったんだ、と思う。
ヒノキの間伐材を削って編んで作ったと言う、たわし?を発見。洗剤不要とのこと。これは完璧なのでは?!へちまと使い比べる予定。
そう言えば、若い頃にオレンジハウスで買った無塗装の料理用の長い木べらを、気に入っていて使って30年ほど。少し減っているけど、木だし、不安がない。まだきれい。
そう言えば、そのヘラを買うちょっと前に、ロンドンのボディショップで買ってきた豚毛の爪ブラシ、絵を描いた後の爪洗いに愛用していたが、今も健在。全然へたってない。
と言うことで、歯ブラシも豚毛に変えてみたのだ。小さい頃、祖母が使っているのをみて、なんとなく恐ろしいと思っていたが、恐る恐る使って見ると、こちらも、今までのプラスチックの歯ブラシ、何だったんだ?と思う快適さだった。木製の柄にもすぐ慣れた。
そう言えば、20代の頃、京都のブラシ屋さんで、師匠に「これは身体にいいのよ」と言われ買ったボディブラシ。それ以来、ずっとあちこちで買い換えながら使っている。
それなりに、自然素材の恩恵を受け続けながらも、意識していなかったことに気付いた。
まあ、初代iMacを思い出せば、プラスチックのカラフルでフレキシブルな魅力は否定できない。あれは本当に、胸躍るものであった。世の研究者、開発者の方々が、処理の方法の研究や、代替品の開発をすすめていらっしゃると思う。私は単なる流行り物好きなのかも知れない。
でも、それをきっかけに、自然素材の複雑さをあらためて感じている。プラスチック製品については、きっとこれからも沢山のエネルギーが使われて、いろんなことが考え出されていくのだと思うけど、できることからコツコツと、できるだけ、思考停止にならずに、やるしかないんだな、と思う。
私の仕事はものを作ることだったりする。自然素材を利用して作ることをメインには考えられないけど、なにか影響が出てくるのだろうか。考えなくてはいけないことはあると思う。
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