痛み
深い傷があり、なかなか治るのに時間がかかっている。 心の傷というのも、治るのに時間がかかると聞いたことがある。 たとえば、誰かにひどいことを言われてショックを受けると、治るまでだいたい2週間が目安だそうだ。これは、転んで擦り傷ができたのと同じくらいかな?つまり、心の擦り傷か。 経過が良ければ跡は残らないし、良くなければ残る。 深い傷は、良くなり、また少し悪化したりを繰り返し、いつか治るのだろうか。 季節とか気候とかで古傷が痛むことがある。何かのきっかけで心の古傷が痛むこともある。 今年のはじめに気まぐれで買ってみたのが、一年間の占いの本。年間、月ごと、365日と、ここはこんな月、こんな日だからこう心がけて過ごしましょう、なんてことが丁寧に書いてある。今日はどんな日だろう?ふーん、当たってるかな、ちがったな、なんて、ちょっと面白い。 もちろん、性別も年齢も関係ないので、全く当てはまる可能性のない単語も出てくる。 そろそろ三ヶ月経って気づいたのは、物事を捉えるときの客観的な言葉の数々。 常套句ではあるのだろうが、「機嫌の悪い人に言われたことは気にしないで云々」とか、さらっと励ましてくれている。自分を含めて、この本を手に取る人々の、日常のひりひりした気持ちが、手にとるように感じるようになっている。対面の占いでないことで、「ひとりじゃない」感がある。 不安で、何かに頼りたい人が多いから、どうしたらいいのかわからない人が多いから、占い師は儲かるのだろう。でも、言葉で人を安心させるのは、相当なスキルが要るのだろうな。